矯正治療を開始する前には、次のような費用がかかります。

◎カウンセリング・矯正相談料（0～10,000円）

矯正治療は、歯科を受診したその日から始められるようなものではありません。歯列矯正は虫歯治療とは異なり、その手順から治療期間、治療費に至るまで、前もって説明を受けておかなければならないことが山ほどあるからです。

患者さんご自身も歯科医師に対して質問したいことがたくさんあることでしょう。

そうした矯正に関する疑問や不安は、初診のカウンセリング・矯正相談で解消することになります。カウンセリング・矯正相談にかかる費用は、0～10,000円程度に設定している歯科医院がほとんどです。

 ◎精密検査・診断料（50,000円前後）

カウンセリングを受けて、矯正治療に関心を持った人には、精密検査を受けていただきます。

歯列矯正の精密検査には、セファログラムという特殊なレントゲン撮影なども含まれており、虫歯や歯周病の検査よりも費用がやや高くなります。全国的には、50,000円前後で精密検査を実施している歯科医院が多いことでしょう。

矯正治療が始まると、いよいよまとまった金額の費用が発生します。

◎矯正装置・基本料（700,000～1,000,000円程度）

ワイヤー矯正ではマルチブラケット装置、マウスピース矯正ではアライナーの費用が発生します。装置を含めた諸々の費用をまとめて「基本料」と提示している歯科医院も少なくありません。

そうした矯正の基本料は、700,000～1,000,000円程度に設定しているのが一般的です。矯正は自費診療となるため、費用相場にかなりの幅が見られます。

裏側矯正を選択した場合は、1,400,000円程度の基本料がかかります。

◎調整料（5,000～10,000円程度）

調整料は、通院の度にかかる費用です。ワイヤー矯正なら1ヵ月に1回、マウスピース矯正のインビザラインなら2ヵ月に1回支払うことになります。

矯正の調整料の全国的な相場は、5,000～10,000円程度となっています。

矯正後にかかる費用としては、保定装置と通院の度にかかる診察料の2つが挙げられます。

◎保定装置（5,000～50,000円）

後戻りを防止するために使用する保定装置（リテーナー）の費用相場は、5,000～50,000円程度です。ひと言で保定装置と言ってもさまざまな種類があるため、費用相場にも開きがあります。

◎診察料（3,000～5,000円程度）

保定期間は、3～6ヵ月に1回くらいの頻度で通院することになります。その度に発生する費用は、3,000～5,000円程度であるのが一般的です。

今回は、矯正にかかる費用の相場と内訳について東松原さかい歯科・矯正歯科が解説しました。

上述した費用はあくまで全国的な相場であり、例外もたくさんあることをご理解ください。いずれにせよ矯正にかかる具体的な費用が知りたい場合は、カウンセリングおよび精密検査を受けましょう。そこで初めてご自身の矯正治療にかかる費用が明確になります。