インビザラインの痛みについて言及する際、まず例として挙げられるのが「ワイヤー矯正」の痛みです。

歯面にマルチブラケットと金属製のワイヤーを設置するワイヤー矯正は、比較的強い矯正力で歯を動かすので、治療に伴う痛みも強くなりがちです。おそらく、皆さんの身の回りでもワイヤー矯正の痛みに悩まされた方がいらっしゃることでしょう。

一方、マウスピース型矯正装置のインビザラインは、比較的弱い力で歯を移動させることから、治療に伴う痛みも弱くなっています。ほとんどの症例でワイヤー矯正よりもインビザラインの方が痛くないといえます。

インビザライン矯正に伴う痛みは、新しいマウスピースに交換した時が一番強くなります。マウスピースにたくさんの矯正力が残っている状態であり、歯にも強い力がかかるからです。

それでも「日常生活に支障をきたす」ほどの痛みは生じません。例えば、虫歯にかかった時のように、安静時でもジンジンと痛むことはほとんどないのです。

インビザラインで痛みが生じるのは主に食べ物を噛んだ時です。とくに固い食べ物を噛むと、強い痛みが生じるため要注意です。

インビザライン矯正の痛みは、上述した通りマウスピースを交換した後が最も大きく、矯正力が消費されて行く中でどんどん軽減していきます。
1週間も経過すれば消失するのが一般的です。人によっては2～3日で何も感じなくなります。

インビザラインのマウスピースで痛いと感じるのは主に食事の時です。

また、歯並びや治療の進行度によって痛いと感じる部位も変わってくることから、その都度、食事の内容や噛む位置に配慮することをおすすめします。マウスピースによる痛みが強い時は、比較的やわらかいものを食べ、とくに症状が現れていない部位で噛むようにしましょう。それだけでもかなり痛みの症状を緩和できます。

痛みが強くて眠れない、仕事や勉強に集中できない、といった状況に陥ったら、市販の痛み止めを飲むのもひとつの方法です。

そうした痛み止めを習慣的に服用することはおすすめできませんが、日常生活に支障をきたすようであれば、飲んでいただいても問題ありません。

歯を移動する際の痛みではなく、マウスピースやアタッチメントによる物理的な刺激で痛みが生じている場合は、早急に主治医へ連絡しましょう。矯正装置に不具合が生じているかもしれません。

あるいは、歯や歯茎に何らかの異常が生じている可能性も考えられます。そのまま放置するとさらに大きなトラブルへと発展しかねないため、適切に対処するのが望ましいです。

このように、マウスピース型矯正のインビザラインでも治療期間中に痛いと感じることはありませんが、ワイヤー矯正ほどではありません。

そんなインビザライン矯正に伴う痛みが不安な方は、お気軽に当院までご相談ください。インビザラインの痛みについてさらに詳しくご説明します。